Dear.
アルバム曲の中で、最も優しい曲調で、爽やかな印象の『 Dear. 』。でも、私はなぜかアルバム曲の中でこの曲を聴いてる時が、1番胸が苦しくなります。
以前、このブログに書いた『 my girl 』も、もちろん切ない楽曲ですが、この曲はそれとはまた違った胸の苦しさを感じます。
_____ Dear.は〝恋〟じゃなくて、〝愛〟を歌ってる。
この曲を聴くたびに、私はそう感じます。
この曲は、愛に溢れすぎてるから、こんなにも胸が締め付けられるのだ...と感じました。
※ここから先は、あくまで私の個人的な見解と想像を綴ります。ご了承ください。
この曲を初めて聞いた時に、私の頭の中にまず浮かんだのは、澄み切った青空でした。
爽やかな風に吹かれながら、1人の男の子が青空を見上げて想いを馳せている...そんな印象を受けました。
最初は、お互いの夢のために離れる決断をしたカップルの歌なのかな?と思いました。2人は夢を追い続けるために離れ離れになってしまったけれど、彼はまだ彼女を愛していて、空を見上げ、遠い地の彼女に想いを馳せている...。
でも、そのイメージでいくと、歌詞の意味があまり当てはまらなかったり、腑に落ちない箇所が出てきました。
〝夜明けが来ない日〟
〝その笑顔に 吹き止まない風と想いが凭れたまんま〟
この歌詞だけ、なぜかイメージと少しだけ違う気がしました。何が違うんだろう...?そう考えた時に、ふと冒頭の歌詞に目が留まりました。
「大切な人はいるの?」って聞かれるたびにね
あの日を思い出すよ
気になったのは、〝大切な人〟という言葉。
〝好きな人〟ではなくて、あえてこの言葉を選んだのは何故なんだろう...?
そう思いながら、もう一度歌詞に目を通して行くと、次の歌詞を読んで、ハッとさせられました。
君がくれた想いこそ 僕にとっては生きてく証
もしかしたら、遠距離は遠距離でも、彼の想っている大切な人は、もう彼の手の届かないところにいるのではないか...と感じました。
特に、〝生きていく証〟という言葉が印象的で、私の中の決定打になりました。
普通の遠距離恋愛ならば、その言葉選びは少し強すぎる気がします。だけど、空の上の大切な人に向けて想いを綴ったものだと考えれば、自然な言葉選び。
〝空の上から見守る彼女〟と〝空を見上げる彼〟を対照的に印象付けるには、ぴったりな言葉だと感じました。
「大切な人はいるの?」って聞かれるたびにね
あの日を思い出すよ
何度も話した夢はまだずっと遠くて
でも追い続けてるよ
君がくれた想いこそ 僕にとっては生きてく証
〝あの日〟はきっと、彼女と約束を交わした日であり、お別れをした日。
彼は、彼女に何度も自分の夢の話をしていたのだと思います。 そして〝君がくれた想い〟は、彼女が最後に、彼に残してくれた言葉なのではないか...と想像します。
きっと、その言葉は...
_____〝頑張れ。〟
彼女のその一言には〝絶対に夢を叶えてね〟〝あなたならできる〟〝信じてるよ〟etc...彼へのいろんな想いが、ぎゅっと凝縮されてたのだろうなと思います。
その想いを受けて、彼は大切な人との別れを受け止めるとともに、〝自分の夢を絶対に叶えてみせる〟と彼女に誓ったのかな... と想像しました。
個人的に、1番の歌詞は、彼が夢を追い続けて戦っている場所から青空を見上げているイメージを抱きました。
Dear.
今日の君は 明日の君は 笑ってますか?泣いてますか?
僕の声 そこに届いてますか?もう今日の僕も 明日の僕も 君しか胸の真ん中にいない
今日の君も明日の君も、どんな表情をして、どんな風に過ごしているのかさえわからない距離にいる僕。そんな僕の声は、空の上にいる君の元まで届いていますか?
僕は、今日も君への想いを胸に、夢を追い続けて頑張っているよ。
どこか切なげな表情で 、そんな風に空に問いかける〝僕〟を想像しました。
そして続いて歌われるのは、こちらのフレーズ。
ねえ もしも夜明けが来ない日を不意に迎えても 君を見つけられる
形のないものを信じる強さが きっと引き寄せてくれるから
〝夜明けが来ない日〟は、永遠の別れ。そして〝君を見つけられる〟は、君の気配を見つけられるという意味なのではないかなと思いました。
その後の〝形のないもの〟は、彼女への愛であったり、2人の絆のことを意味してるのだと思います。
君がいなくなった世界でだって、僕は日々の生活の中に〝君の気配〟を見つけられるよ。君への想いや、2人の絆が、僕にその存在を教えてくれると思うから。
そんな風に、〝僕〟が歌っている気がします。
私の中では、1番が、僕が夢を追い続ける場所から歌っているならば、2番は、大切な人が眠っている場所から歌っているイメージを抱きました。
何故かというと、その後に続く歌詞が私の心に引っかかったからです。
その笑顔に 吹き止まない風と想いが凭れたまんま
〝その笑顔に吹き止まない風〟って、どういうことなのだろう...?とずっと疑問に思っていました。
この曲の歌詞で、1番イメージしにくかったのは、この部分でした。最初に思い浮かんだ遠距離恋愛のイメージだと、どうしてもしっくり来なかったのも、このフレーズでした。
〝その笑顔〟は、彼女の大好きな笑顔を思い起こさせるような何かなのでは...と考えました。それは、形見であったり、お墓であったり、捉え方は色々あると思います。でも私の中のイメージは、彼女のお墓かな...。
お墓の前で手を合わせ、大好きだった〝その笑顔〟を思い出す僕。そんな僕を慰めるかのように、〝吹き止まない風〟が優しく頬を撫でる...そんなイメージ。
その後に続く〝想いが凭れたまんま〟という歌詞。〝凭れる〟には、甘えて頼るという意味があります。
彼は、夢を追いかけることに疲れた時には、決まってこの場所を訪れるのでしょう。自分1人の決意では、折れてしまいそうになる心も、君との約束を思い出すたび、まだまだ頑張ろうと思える。大好きなあの人への気持ちに〝凭れて〟、彼は夢を追い続ける原動力を得ているのだと思います。
Dear.
今日の僕は 明日の僕は この先もずっとずっと伝えたい事が溢れてるんだ
再びここで、僕は空に向かって想いを綴ります。〝この先もずっとずっと 伝えたい事が溢れてるんだ〟というフレーズに、私はとても愛を感じます。
〝この先もずっと 伝えたいことが溢れている〟と歌えるくらい、彼はまだ彼女のことを愛している。そして、これからもずっと伝えていく前提で歌っているところに、心の中から彼女の存在が消えるという選択肢が、彼の未来には無いように感じるからです。
その後に続くフレーズも、さらに彼の愛を感じられて、胸が締め付けられます。
そう今日の君へ 明日の君へ 僕しか出来ない事がある
〝僕しか出来ない事がある〟とは、〝彼女との約束を果たすこと〟だと私は感じます。
冒頭に出てきた〝君がくれた想い〟という歌詞。僕に夢を叶えて欲しいという〝君がくれた想い〟にきちんと報いることが、〝僕にしか出来ない事〟なのだと私は思います。
だから、僕は今日も〝何度も話した夢〟を〝追い続けてる〟のでしょう。
僕らを包む柔らかな未来
何度も綴った想いは 今も変わらずに導いてくよ
〝僕らを包む柔らかな未来〟からは、彼の中で彼女との別れは、過去に縛り付けられるものではなく、未来へと繋がっていく過程として、彼なりに精一杯受け止めた結果なのだろうなと感じました。
精一杯受け止める事ができたからこそ、僕らを待ってる素敵な未来を信じ、夢を追い続けられるのだと思います。
〝何度も綴った想い〟は、空を見上げながら〝僕〟が彼女に歌った〝Dear. 〟から始まるたくさんのラブレターの数々。
その想いが、彼が夢を追い続けるための力となり、〝今も変わらずに導いて〟くれるのでしょう。
〝柔らかな未来〟へ。
たとえ離れてもそばにいるんだ
繋がってるんだ
空の上と下、たとえ離れていたって僕の心は、いつだって君のそばにいる。 僕たちの心は繋がってる。
と歌って、最後にもう一度、〝僕〟は彼女に心の中でラブレターを綴ります。
Dear.
今日の君は 明日の君は 笑ってますか? 泣いてますか?
僕の声 そこに届いてますか?
今日の君は明日の君は、何を想って、何をしているのだろう?...なんて、毎日君を想ってしまう僕の声は、君のところまで届いていますか?空の上から、僕のことを見守ってくれていますか...?
今日も懲りずに、〝僕〟は〝君〟に胸の中で問いかけます。
ここのフレーズでは、周囲の音がサッと消えさります。そして、山田くんが〝Dear.〜〟と、そっと優しく想いを乗せるように歌い始めるのを合図に、薮くんとの澄み渡ったハーモニーが、スッと染み渡ります。
そんな曲の構成が、より一層、〝僕〟が大切な人に向かって心から想いを叫んでいるように錯覚させ、曲の儚さと切なさを感じさせます。
もう今日の僕も 明日の僕も 君しか胸の真ん中にいない
1番でも登場するこのフレーズ。
今日の僕も明日の僕も...きっとこれから先も、ずっと君だけを想っているよ。そんな愛に溢れた歌詞だなと感じました。
〝君しか胸の真ん中にいない〟には、〝君だけを想うよ〟という意味の他にも、〝僕の心をいつも支えてくれてるのは君だよ〟という意味もあるのかな?と感じました。
少し前の歌詞で、〝今も変わらずに導いていくよ〟と歌っていたので、彼のコアな部分にいる彼女の存在が、彼が夢を追い続ける上での原動力であり、心の支えになっているのかな...と感じました。
そして最後に...
〝My Dear…君へ捧ぐ〟
_____親愛なる君へ、この愛を捧げるよ。
再び、周囲の音がサッとなくなり、山田くんの澄み渡った声だけが響き渡ります。
〝My Dear... 〟と歌う山田くんの声は、まるで〝僕〟が空に向かって精一杯手を伸ばし、本当に愛しい人に呼びかけているようで、聞くたびに素敵だなと感じます。そして、〝君に捧ぐ〟の部分に芯の強さを感じ、心を打たれます。
最後の最後まで、〝僕〟は彼女への愛を力いっぱい歌って、この曲は終わりを迎えます。
この曲のタイトルである『Dear. 』という名前の通り、私はこの曲を、空の上の大切な人への気持ちを綴ったラブレターだと思っています。
だから、私はこの曲を聴くたびにいつも、彼の優しくて深い愛に、胸がギュッと苦しくなります。切なくて儚い、愛に溢れた素敵な曲だなと感じました。
冒頭にも書きましたが、このイメージはあくまで個人的なものです。その点につきましては、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
アルバムを買った人の感想には、同じくアルバムの収録曲である〝『From. 』が好き!〟という意見を多くお見かけしました。
一方で、『Dear. 』の良さを語っている方をあまりお見かけしなかったので、前回に引き続き、自分が感じた曲へのイメージを交えながら、この曲の良さを自分なりにブログに綴ることにしました。
もし、このブログを読んで、もう一度この曲も聴きなおしてみようかな...?なんて読者の方に思ってもらえることがあれば、幸いです。
P.S.
先日のmy girlの投稿に対して、感想を送ってくださった方々、本当にありがとうございました。
おかげさまで、約1週間でアクセス数が25000件を突破しました。
当初は、自己満足のために書いたもので、自分自身、まさかここまで沢山の反応を頂けるとは思っていませんでした。何度も読み返しています!と感想をくださった方も沢山いて、驚くとともに、とても嬉しく思っております。( ; ; )♡
今後も、ゆっくりマイペースに更新していくつもりです。ぜひ気が向いたときにでも、暇つぶしがてら、またブログに遊びに来ていただけたら嬉しいです(*´꒳`*)
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
yuu.